月刊おくちレター 第10号

テーマ:入れ歯

巻頭のひとこと

「失う」という出来事は、どこかで「終わり」のように感じられます。

けれど本当は、そこから先をどう生きるかという、もうひとつの物語の始まりなのかもしれません。

歯を失うことも、そのひとつ。

そしてその先に、静かに寄り添う存在があります。

今月の感謝対象:入れ歯

入れ歯は、失ったものを“元に戻す”道具ではありません。

むしろ、これから先も食べて、話して、生きていくための装置です。

最初は少し違和感があって、うまく噛めなかったり、言葉が出にくかったりすることもあります。

それでも、少しずつ。噛み方を覚え、話し方を整え、身体の一部のようになじんでいく。

入れ歯は、完成されたものではなく、使いながら一緒に育っていく存在です。

やがてそれは、食卓に戻るきっかけになり、誰かと笑う時間を取り戻し、もう一度「おいしい」と言える日常を支えてくれます。

見た目以上に、目に見えないものを回復させているのかもしれません。

今月の問いかけ

今、あなたのまわりに、入れ歯を使っている方はいませんか?

あるいは、これから使うかもしれない未来の自分を、少しだけ想像してみてください。

それは「不便なもの」でしょうか。それとも「もう一度取り戻すための相棒」でしょうか。

使いこなすことで、世界はもう一度、ひらけていきます。

食べることも、話すことも、あきらめなくていい。

その可能性をそっと支えてくれる入れ歯に、今月も静かな感謝を。

#デンチャー #入れ歯 #BOC

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